胆石でパンパンの胆のうをとった話④|検査と入院準備|入院の記録

病気 体験談

手術を決めてから、怒涛の検査がはじまった。予約を入れないとできないMRI、手術日が決まったその日に即座に行われた肺活量検査まで、事前に行わないといけない検査はこんなにあったのか。

入院、手術までのことを振り返る。

手術日を決める

手術に関しては、こちらの都合というよりは執刀医の予定が空いている日、が大前提なので、希望する時期だけ伝えて候補日を出してもらった。

仕事の兼ね合い、季節的なもの(真夏と真冬は避けたかった)、心の準備を鑑みた結果、約半年後に手術することが決まった。

だいぶ先ですね、と医師に言われたが、その日はあっという間にやってきた。

嫌なことに関しては特に後回しにしがちな自分の性格をよく理解している。だから『後回しにしない技術』など、それを回避するヒントを求めて本を読んだこともある。にもかかわらず、まんまと後回しにしてしまった。

手術まで不安を抱えた日々が、長くなるだけだというのに。

怒涛の検査がはじまる

事前に行った検査はこちら

・MRI
・肺活量検査
・踏み台昇降~心電図
・血液検査(事前と手術直前)
・腹部レントゲン

このあたりだろうか。これを全部1日で行えるわけではないので、数回病院にいくことなった。それぞれにプロフェッショナルが待ち構えている。システマティックな流れが多いので、無駄なくスムーズに検査はすすんだ印象。

MRI検査

どの検査がしんどかった、ということはないが、MRIがかつて受けたものと少し様子が違っていた。

過去のMRI、部位的には下腹部だったのだが、ヘッドホンから流れる洋楽を聞きながら、ただ横たわっているうちに終わった。しかも寝てしまうほどにリラックスしていた。

今回も同じ感じだろうと思っていた。

まず違ったのは、「はっきり撮影できるようにするために飲んでください」と生ぬるい温度の液体をコップ3杯分くらい飲んだこと。おいしくもまずくもない。これは初めて。

それを飲み終えしばらくベンチで待ち、名前を呼ばれていよいよ機械にインする時。

想像より多くの技師の方がスタンバっている。ベルトをまかれ、ヘッドホンを装着。ここまでは記憶と同じ。目を閉じて、しばらくおとなしくしているうちに終わるだろうと思っていた。

だが、ヘッドホンから聞こえるはずの音楽は聞こえてこない。代わりに、技師の女性の声が聞こえてきた。

「少し苦しいかもしれませんが、指示を出したら30秒ほど息を止めてください!」

え、そんな、えっ!?思いもしない指示に、一気に意識が覚醒する。
これは・・・寝ている場合ではない!

「思いっきり息を吸って~はい止めて!ここから30秒ですよ~」
とカウントダウンがはじまる。たぶん、これを4~5回やったんじゃなかろうか。

30秒はなかなか長かった。ぐ、ぐるぢぃ・・となったあとに、なんだか自分が滑稽に思えてきて顔がにやけてくる。緊張したり、てんぱったりすると、顔がにやけがち。

そうこう頑張っていると、技師の方から「はーい、息の止め方とっても上手でーす!」とのコメントが聞こえてきて、褒められている気になってまた顔がにやけた。

しっかり撮影できたらしい。よかった。

入院前日

そんな検査をひととおり終えてから約半年後。検査してからこんなに時間があいてしまって大丈夫かな、と一抹の不安を抱えつつ入院前日。

なんでもギリギリ、後回しにしがちな私は手術の準備もぎりぎりだった。

「用意しないといけないものリスト」は、1か月前には用意していた。それを用意したことで安心してしまった。

念のため必要書類にひと通り目を通す。ひとつ、身内のサインをもらわないといけない書類を渡し忘れていたことに気付く。

入院日・手術前日

いよいよ入院する日。

入院当日、入院予定の人が手続き全般を済ませる場所に向かう。時間が指定されていたが、結局機械から整理券を発券して待つことに。

石橋をたたきすぎて割るタイプ、と上司に言われるくらい臆病な人間なので、予定よりだいぶ早めに到着するように家を出た。長い待ち時間は想定済みだが、ギリギリで焦るよりよほど気持ちに余裕ができる。

入院手続きを案内してくれる女性は、物腰がやわらかく、私よりひと回りくらい年上の方だった。病院という場所がら、やさしい声音というだけで心が落ち着く。

入院の流れや手続きの説明を受け、必要書類にサインをし、あとは病棟への移動となった。

規模の大きな病院なので、該当する病棟への移動も少し複雑だった。入院病棟へ入るためにまた受付がある。そこを通過して病棟に入り、そこでまた身分照会。やっと病棟に入れる。昨今、セキュリティ対策が強化されているんだと感心するとともに、毎回この手続きが…と思うとこちらも病棟も負担だなと思うなどした。

もろもろの手続きを終え、病室に案内される。希望を出した、差額ベッド代なしの4人相部屋。すでに先客が3名いらっしゃるよう。

ベッドに案内され、荷解きをし、すぐ寝間着(パジャマ)に着替えるよう促される。

今現在具合が悪いわけではないからとても違和感を感じる。でも、その非現実的な感覚が、じわじわと手術へのカウントダウンを意識させる。

昼食から病院食がはじまる。とくに活動していないので空腹感はないが、そぼろや卵がのった3色丼が提供された。味は薄味ながらまずまず。

夜まですることもなく、持ってきた本を読んだり、知り合いに連絡しながら過ごす。

また空腹感を感じぬまま夕飯の時刻になり、簡易いテーブルにて食事をとっていると、名前を呼ばれると同時位にカーテンを開けられる。

女性1名、男性2名の計3名の医師があらわれた。ひとりは診察時に担当だった医師。
「明日執刀担当します!変わったことはないですか?」
「あ、はい」
「元気そうですね!では明日はよろしくお願いします!」

あっという間に去っていった。

手術前夜。入院1日目。

入院1日目の夜はなかなかにぎやかだった。病室のドアは、ついてはいれども常に開いており、上半分丈のカーテンで仕切られているだけ。廊下からのあらゆる音が聞こえてくる。

色々な病室のナースコールや、点滴終了を知らせるブザー音。とても賑やか。熟睡は無理そう。
入院中、毎夜この状態かもしれないと思うと、少しだけ憂鬱になった。数日の辛抱と言い聞かせる。

胆のう摘出の手術は「腹腔鏡手術」で

色々調べていた時、手術の種類は、緊急で必要が生じた場合以外は「腹腔鏡手術」が主流のようだった。

私は過去に2度ほど「開腹手術」を受けており、臓器の癒着の関係で開腹手術になるかもしれない、という情報も目にしており、その可能性も考えていた。

けれど、過去の手術とは臓器の位置が離れているので、今回はその影響を受けずに「腹腔鏡手術」を受けられることになった。

腹腔鏡手術は、開腹手術に比べて圧倒的に体への負担が少ない。過去の手術では、若かったとはいえ長い期間痛みを抱えて生活した記憶があるので、がっつり切らないで済むことに少しだけ安堵。とはいえ手術は手術。


腹腔鏡手術では、腹部に5-12mm程度の小さな切開(穴)をあけて(手術の種類によって3から5か所程度)、内視鏡や手術のための鉗子(かんし)やハサミを挿入するための筒(ポート)を挿入します。お腹をCO2ガス(炭酸ガス)で膨らませ(気腹)、ポートから挿入した内視鏡により腹腔内(術野)の状態をモニターに映し出します。術者は、モニターを見ながら、他のポートから挿入した手術道具(鉗子やハサミ)により手術を行います。最後に切除した臓器を小穴より摘出し終了します。

国立がん研究センター 東病院HPより

今回、私が受ける胆のう摘出術における穴の数は4か所だった。みぞおちあたり、右わき腹上部、右わき腹下部、へその上側面という具合。

脂肪がたらふくのった私の腹は、手術しにくいかもしれない。申し訳ない…という気持ちを抱き、手術にのぞむ。

(特に参考にならない)手術を受ける個体(私)の特徴を少し

・40女、メタボ一歩手前のわがまま肥満ボディ
・甘味大好き:毎日何かしらおかしの類を食べている
・運動は週2~3程度。動画みながら10分~20分程度の有酸素運動とストレッチ。あとは通勤の徒歩30分程度
・食事は自炊と外食が半々くらい

ハリツヤ肌が、ずっと続く。【初回送料無料】

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