ずっと体形コンプレックスがあった40代が、自分軸のファッションを見つけるまでの話を書いています。結論から言うと、コンプレックスは消えていません。でも今が一番、服を楽しんでいます。
ゆるっとしたワンピースが、ずっと定番だった
ゆるっとしたワンピースにレギンスとかジーンズを合わせる。それが長いあいだ、私の定番だった。
動きやすいし、体形もカバーできる。深く考えなくても毎朝それなりに整う。なによりそのバランスが好きだった。
でもある日、鏡を見てふと思った。なんか、違う気がする。
髪をショートにしたら、服まで変わった
きっかけは、髪をショートにしたことだった。
美容院から帰って、いつものワンピースを着た。なんかおかしい。鏡の中の自分が、どこかちぐはぐな気がした。ワンピースが悪いわけじゃない。でも、前まで感じなかった違和感がそこにあった。
それから少しずつ、クローゼットのワンピースに手が伸びなくなっていった。
髪型が変わっただけで、こんなに変わるものか、と思った。でも考えてみれば当たり前なのかもしれない。顔まわりの印象がこれだけ変われば、似合うものだって変わる。頭ではわかっていたけど、実際に自分の身に起きると少し戸惑った。
じゃあ私は何が似合うんだろう。何が好きなんだろう。そこから、ちょっとした迷子期間が始まった。
体形コンプレックスの本音
服選びを考え直すにあたって、避けて通れないことがある。体形コンプレックスだ。
ピタッとした服は、昔から選んだことがない。体のラインが出る服を着こなせる気がしなくて、自然とゆったりしたシルエットに手が伸びる。それは今も変わっていない。
ただ、最近少し思うことがある。コンプレックスを隠すために服を選ぶのと、好きだからゆったりを選ぶのは、似ているようで違う気がする、と。
今の私はたぶん、後者に近づいてきている。体形をカバーしたいという気持ちがないわけじゃない。でもそれ以上に、この着心地がいい、このシルエットが好き、という感覚で選んでいることが増えた。
化繊で肌がかゆくなるようになってから、素材にも気を遣うようになった。綿やメリノウールを選ぶのも、体形よりも体そのものを大事にしたいという気持ちからきている気がする。
健康第一。それが服選びの基準になってから、なんか楽になった。
元々の自分を思い出した
迷子になりながら、昔の写真を見返したりした。
そういえば、もともとボーイッシュな格好が好きだった。ヒッピー系の派手なものにはまっていた時期もあった。ゆるワンピが定番になったのはいつからだろう。気づいたら、無難な方向に流れていた気がする。
今はメンズライクな格好が多い。だぼっとしたパンツにシャツ、スウェット。夏は柄シャツを着る。最初は着るのに少し思い切りが要った。派手かな、浮かないかな、と。でも着てみたら、あ、これ好きだ、という感覚があった。
今は柄シャツも選択肢のひとつで、全然気にならなくなった。
年のせいかもしれない。でもそれだけじゃない気もする。誰かに似合うと思われたいより、自分が好きかどうかで選べるようになってきた、ということだと思う。
他人の目より、自分の感覚。それに気づくのに、40年かかった。
今のスタイルと愛用アイテム
今一番よく着るのは、アンティカのもの。
ゆったりしたサイズ感が多くて、シルエットが自分の好みに合っている。シンプルだけど、どこかに個性がある。ユニクロのようにどこでも見かけるわけじゃないから、人と被らないのも気に入っている。
柄シャツもアンティカで見つけることが多い。最初は派手かなと思って手が止まることもあるけど、試しに買ってみると意外とすんなり着られる。自分でも不思議なくらい、馴染む。
ネットやインスタで見かけて気になったものを買うことも増えた。試着できないのは博打だけど、合わなければメルカリに出せばいい、という身軽な考え方になってから、服との付き合い方が楽になった。
下着は季節で素材を変えている。冬は綿かメリノウール。化繊は肌がかゆくなるようになってから、見えないところこそ素材にこだわるようになった。夏はグンゼの綿素材に頼っている。シンプルで肌に優しくて、これがいい。
体形コンプレックスがあっても、今が一番服を楽しんでいる
コンプレックスが消えたわけじゃない。今も別にある。
ただ、健康でいることが最優先になってから、好きな服を着ることへの罪悪感みたいなものがなくなった気がする。体形をカバーすることより、今日の自分が心地よくいられるかどうか。そっちの方が大事になってきた。
自分的100点はまだ目指している。諦めてはいない。でもその100点の基準が、誰かにとっての100点じゃなくて、自分にとっての100点になってきた。それだけで、毎朝の服選びがずいぶん軽くなった。
体形コンプレックスがあっても、今が一番服を楽しんでいる。
40代になって、やっとそう思えるようになった気がしている。
